残雪の日本語訳 全作品リスト

残雪(カン・シュエ)の作品が初めて日本語に訳されたのは1980年代後半。以来、翻訳家・近藤直子を中心に、白水社・河出書房新社・平凡社から単行本と文庫が刊行されてきました。本ページでは、日本語で読める残雪の翻訳書を出版社別にすべて掲載します。中文圏にも体系的な残雪日訳書誌はほぼ存在しないため、本リストは現時点で最も完全な形の書誌を目指したものです。

まずどこから読むか

初めて残雪を読む方には、次の二冊が入口としておすすめです。

『廊下に植えた林檎の木』

白水Uブックス(U268)・2026年4月・近藤直子・鷲巣益美訳

白水社が2026年に新たに始めた文庫レーベル「残雪コレクション」の第一弾。訳者二人の共訳で、巻末に残雪自身の対談を収録します。新シリーズの刊行が始まったばかりの今、最も手に入りやすく、日訳残雪の現在地を知れる一冊です。

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『突囲表演』

河出文庫・2020年・近藤直子訳・在庫あり(825円)

河出文庫で現在も入手できる定番。出版社の在庫が続く限り、書店に注文しやすい一冊です。残雪独特の、饒舌で磁力のある語りを長編で味わうにはここから。

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出版社別 全リスト

白水社2026年新シリーズ「残雪コレクション」(白水Uブックス)

河出書房新社初訳から文庫化まで

平凡社旧「残雪コレクション」

雑誌と評伝

未訳の空白——ここ十年の長編

日本語訳は短編と1990年代までの長編を中心に網羅する一方、近十年の長編はまだ日本語に届いていません。『新世紀愛情故事』(英訳 Love in the New Millennium、2019年国際ブッカー賞ロングリスト入選)をはじめ、近年の長編の日本語訳は今のところ出ておらず、英語版を経由して読むほかありません。ノーベル文学賞の候補として名が挙がり続けるなか、日本語での残雪再評価がどこまで進むか、続きが待たれるところです。